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入通院慰謝料とは

入通院慰謝料の計算

入通院慰謝料とは、事故に起因する傷害により入通院治療を要した精神的苦痛に対して支払われる慰謝料です。

ケガをした痛みや、治療のために仕事やプライベート等に支障を来したことによる精神的苦痛は、人それぞれに様々で、金額に計算することは困難です。
とはいえ、裁判所では、日々発生している多数の人身事故案件について、公平な慰謝料の金額を迅速に算定しなければなりません。
このため、怪我の苦痛は入通院日数に比例するものと仮定して、その入通院期間に対応する慰謝料を算定するための一覧表を用いているのです。

入通院慰謝料の相場(むち打ち以外)

慰謝料の一覧表は2種類あり、一つは骨折等の一般的なケガに用いる一般的な表(いわゆる別表Ⅰ)、もうひとつは「他覚症状のないむちうち」に用いる表(いわゆる別表Ⅱ) です。

別表Ⅰの内容は次のとおりです。

別表I (単位:万円)
入院 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 13月 14月 15月
通院 53 101 145 184 217 244 266 284 297 306 314 321 328 334 340
1月 28 77 122 162 199 228 252 274 291 303 311 318 325 332 336 342
2月 52 98 139 177 210 236 260 281 297 308 315 322 329 334 338 344
3月 73 115 154 188 218 244 267 287 302 312 319 326 331 336 340 346
4月 90 130 165 196 226 251 273 292 306 316 323 328 333 338 342 348
5月 105 141 173 204 233 257 278 296 310 320 325 330 335 340 344 350
6月 116 149 181 211 239 262 282 300 314 322 327 332 337 342 346
7月 124 157 188 217 244 266 286 304 316 324 329 334 339 344
8月 132 164 194 222 248 270 290 306 318 326 331 336 341
9月 139 170 199 226 252 274 292 308 320 328 333 338
10月 145 175 203 230 256 276 294 310 322 330 335
11月 150 179 207 234 258 278 296 312 324 332
12月 154 183 211 236 260 280 298 314 326
13月 158 187 213 238 262 282 300 316
14月 162 189 215 240 264 284 302
15月 164 191 217 242 266 286

Aさんが骨折で2ヶ月入院し退院後も4ヶ月通院したという場合、入通院慰謝料は「165」万円となります。
Aさんの通院期間が3ヶ月半であれば、「154万円」と「165万円」の間をとることになります。

赤い本によれば
通院が長期にわたり、かつ不規則である場合は実日数の3.5倍程度を慰謝料算定のための通院期間の目安とすることがある
とされています(※)。

例えば、6か月間にわたり通院したが、実際の通院日は不規則に20日休んだだけだとした場合、通院期間は20日×3.5=70日とみなされます。

入通院慰謝料の相場(むち打ち)

むち打ちなどに適用される別表Ⅱの内容は次のとおりです。

別表II (単位:万円)
入院 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 13月 14月 15月
通院 35 66 92 116 135 152 165 176 186 195 204 211 218 223 228
1月 19 52 83 106 128 145 160 171 182 190 199 206 212 219 224 229
2月 36 69 97 118 138 153 166 177 186 194 201 207 213 220 225 230
3月 53 83 109 128 146 159 172 181 190 196 202 208 214 221 226 231
4月 67 95 119 136 152 165 176 185 192 197 203 209 215 222 227 232
5月 79 105 127 142 158 169 180 187 193 198 204 210 216 223 228 233
6月 89 113 133 148 162 173 182 188 194 199 205 211 217 224 229
7月 97 119 139 152 166 175 183 189 195 200 206 212 218 225
8月 103 125 143 156 168 176 184 190 196 201 207 213 219
9月 109 129 147 158 169 177 185 191 197 202 208 214
10月 113 133 149 159 170 178 186 192 198 203 209
11月 117 135 150 160 171 179 187 193 199 204
12月 119 136 151 161 172 180 188 194 200
13月 120 137 152 162 173 181 189 195
14月 121 138 153 163 174 182 190
15月 122 139 154 164 175 183

赤い本によれば
「この場合、慰謝料算定のための通院期間は、その期間を限度として、実治療日数の3倍程度を目安とする」
とされています(※)。

6か月にわたり通院したが、実際の通院日は不規則に20日休んだだけだとした場合、通院期間は20日×3=60日とみなされます。

保険会社基準と裁判所基準

入通院慰謝料の裁判所基準と保険会社基準の違い

以上は、裁判所基準を説明したものですが、保険会社が被害者に提示してくる入通院慰謝料は、上記よりもかなり安くなっています。

当事務所の依頼者であるBさんを例にとって説明しましょう。
Bさんは、交通事故(相手方100%過失)による「頸椎捻挫」「腰椎捻挫」で191日間通院されました。
加害者保険会社はBさんに対し「任意基準」として、「入通院慰謝料69万9000円」の示談提示をしました。
Bさんは当事務所に事件依頼をされ、当事務所は加害者側に訴訟提起し「入通院慰謝料97万円」を主張して争ったのですが、裁判所の和解案では「入通院慰謝料95万円」が提示され、結局、裁判所和解案に従った金額で和解成立しました。

上記は、非常にありがちなケースですが、要するに、保険会社の提示する「任意基準」による慰謝料は、正しい「裁判所基準」よりも不当に安いことが多い、という事実をご記憶頂きたいと思います。

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